2012年09月20日

波濤のスマイレージ?

 今月下旬から始まる、スマイレージ1年ぶりの単独ツアー。そのリハーサルの模様がYouTubeの公式チャンネルにて公開・・・。

 と、ここまでは最近のアップの宣伝活動としてわかりますが、その内容がどうも腑に落ちない。ネット上でも批判や疑問の声が相次いでいます。


 コンサートのチケットが売れてない。観客動員が少ない。同じ時期にハロプロの仲間になった、いわば広い意味で同期と言ってもいいモーニング娘。の9,10期に比べて、その差が顕著である・・・。

 VTRでつんく♂プロデューサーが登場し、不安な面持ちでその映像を見つめる6人にそのことを告げた上で、その原因(と明言はしてないけど)として、メンバー一人ひとりに、「こういうところが足りない。こういう個性をもっと発揮してほしい」みたいなことを語る内容です。

 そして、それに対して、メンバーたちがインタビューに答えますが、あやちょリーダーがいつにない真剣な表情で「(このままだと)いつか見捨てられると思った」などとギョッとする発言をしたり。

 また、他の子より歌もダンスも上達が遅く、自分がみんなの足を引っ張っている、と言われたと受け止めたかななんが「みんなに申し訳ない」と大粒の涙を流す姿も胸が痛い。


 現時点では、かななん、めいめい、りなぷ〜の3人についての映像までですが、めいめいやりなぷ〜がP氏から言われたのは、「楽屋でうるさい」とか「(目立つために)一発ギャグを身に付けるように」とか比較的軽い提言だったようで、まだ冷静に受け止めているようでした。

 ただ、細かいことよりも、問題なのは、今、ツアー開幕直前のこのタイミングで、このような公式映像を公開する意味はなんなのか?ということ。

 この映像を見たら誰だって、「スマイレージが売れないのは、メンバーの頑張りが足りないからだ」と叱咤されていると受け取るでしょう。実際そうでしょうけど、それを世間に、ファンに対して公開する必要があるのか?


 いえ、それ以上に批判すべきは、売れないことをメンバーだけのせいにしている(と受け取れる)姿勢でしょう。

 たしかに、実際にパフォーマンスを披露して、その魅力を伝えるのは、メンバーたち自身が体を張ってやることです。でも、それを企画し、準備し、パフォーマンスを精一杯披露する環境を用意するのは、プロデューサーや事務所の役目です。

 売れない、集客力が弱い、世間的認知度が低い・・・それらに関しては、プロデュースやプロモーションの仕方にも原因があるはず。つまり、つんく♂Pやアップフロントに大きな責任があると解するのが常識的ではないでしょうか。


 それを、幼い(初期メンのふたりは高3だけど)メンバーたちの力不足だけが原因であるかのように、彼女たちを責めるような映像を世間に公開するなんて、アップの失態、あるいは醜態としか感じられません。

 スマイレージの6人、特に新メンの4人だって、それぞれに頑張っています。たしかに、その頑張りはまだ足りないかもしれない。

 学芸会のようだとつんく♂氏自らが批判し、そこに喝を入れるためとして加入させた新メンバーも、いつのまにか元の「ぬるま湯」体質になっていたのかもしれない。

 同じ年頃でも、パフォーマンスレベルの高いモーニング娘。に加入した子たちに比べて、向上心やプロ意識といったものが弱かったかもしれない。

 でも、だからといって、そのメンバーたちを公然と叱責するかのごとき振る舞いは、まだ幼いアイドルたちを預かる側としてはなはだ不適切だと思います。


 そういう叱咤激励は、楽屋とかレッスンの場やリハーサルスタジオでやればいいのであって、世間やファンに向かっては、むしろ逆に、
「スマイレージたちはこれだけ頑張ってますよ。ファンの皆さんにいいパフォーマンスを披露して、好きになってもらえるように一生懸命奮闘してますよ。だから皆さん、応援してあげてください。そして、コンサート会場に足を運んでくださいね」
とプロモーション活動に励む・・・。

 それこそがアイドルを支える周りの大人たちの役目であり責任ではないでしょうか。


 アップのやり方などにはこれまでも批判がありましたが、ここ最近は、ファンや世間の興味・関心を引くような宣伝とか、テレビや雑誌などの登場機会も増えるなど、そこそこプロモーションがうまくなってきたかなと思っていたところだけに、今回の映像公開は非常に残念至極。

 一部には、今回の映像公開は、スマイレージへの同情心をあおり、参戦するファンを少しでも増やそうという姑息な策略だ、との見方もあるようですが、もしそうなら逆効果というべきでしょう。このような身内の印象を貶めるような内容では、ファンのモチベーションを下げこそすれ、上げる効果はほとんど期待できますまい。


 まだ未熟なアイドルたちを適切に指導しつつ、その頑張りを最大限に生かせるように、明快で効果的なプロモーションをしていく。それに応えて、アイドルたちもレベルアップしていく。それによって、応援するファンも増えていき・・・。

 そんな心地よいサイクル、環境が築かれるように祈るばかりです。

 


posted by 麗夢 at 21:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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